利用者を地域で支援 有識者委、素案了承2016年12月18日 10:13

<成年後見制度>
利用者を地域で支援 有識者委、素案了承
毎日新聞 2016年12月14日

 認知症や知的障害など判断能力が十分でない人の財産や権利を守る成年後見制度の利用促進策について、政府の有識者委員会は14日、地域の福祉や保健、司法関係者が利用者をチームで支援する中核機関の設置を市町村に求めることを柱とする計画素案を大筋で了承した。身寄りのない認知症の人ら支援につながりにくい人を地域で支える狙い。政府は素案を踏まえた制度利用促進基本計画を年度内にも策定する。
 
 素案によると、中核機関では本人や親族、住民らから相談を受け、地域のケアマネジャーや障害者施設支援員らが連携。弁護士会や社会福祉士会、専門家にもつないで調整し、必要な支援と首長らによる後見などの申し立てにつなげる。
 後見人となった人の相談も受けて制度の利用者の意思を尊重できるよう見守り、両者の関係が悪化した場合は家裁と調整して対応する。社会福祉協議会や民間への委託や広域設置も可能とする。
 
 多数の委員から「利用者の意思を尊重するという民法の後見人の義務規定があいまいなため、後見が財産管理に偏りがち」との指摘が出たことから、素案は、柔軟に後見人を代えられる方策を作る▽後見開始の判断材料となる診断書に本人の状態や特性を反映させることも促した。後見人や保佐人がつくと地方公務員としての地位を失うといった権利の制限についても政府に速やかな見直しを求めた。【野倉恵】

http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20161215k0000m040061000c.html

ソーシャルイノベーター2016年07月22日 12:55

とうとうやったぜ!我らのオーラルピース!
手島さん、目指せ!特別ソーシャルイノベーター
………………………………
革新的な取り組みを行うソーシャルイノベーター決定!

日本財団ソーシャルイノベーションフォーラムの主役、
ソーシャルイノベーター10件11名を決定いたしました。
それぞれの各プロジェクトに対し、最大1000万円を助成、
イノベーション創出を支援します。

手島 大輔
セルザチャレンジ代表

VISION ビジョン
革新的な口腔ケアで全国の障害者の仕事創出

BACKGROUND 課題の背景
障がい者就労施設の月額平均工賃は14,000円弱。本人が自活を望んでも叶わない、家族が安心して生きていけない社会がある。

APPROACH 課題解決へのアプローチ
世界最先端のバイオテクノロジー技術を用いた口腔ケア製品の製造販売を通して全国の障がい者の仕事を創出し、障がい者雇用のビジネスモデルとして世界中へ発信する。

http://www.social-innovation.jp/socialinnovator/#si

成年後見制度利用促進2016年06月07日 16:51

内閣府の政策

成年後見制度利用促進
内閣府 成年後見制度利用促進委員会事務局 成年後見制度利用促進担当室

 認知症、知的障害その他の精神上の障害があることにより財産の管理や日常生活等に支障がある人たちを社会全体で支え合うことが、高齢社会における喫緊の課題であり、かつ、共生社会の実現に資することです。しかし、成年後見制度はこれらの人たちを支える重要な手段であるにもかかわらず十分に利用されていません。
 これに鑑み、成年後見制度の利用の促進に関する法律が平成28年4月15日に公布され、同年5月13日に施行されました。本法律では、その基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、また、基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、成年後見制度利用促進会議及び成年後見制度利用促進委員会を設置すること等により、成年後見制度の利用の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するとされています。政府においては、今後、この法律に基づき、成年後見制度利用促進基本計画を定め関係府省が連携して成年後見制度の利用の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進していきます。

http://www.cao.go.jp/seinenkouken/index.html

成年後見制度利用促進法について2016年04月10日 14:56

際立つ二人のコメント

 お二人のコメントは、促進派と反対派のように一見際立って見えますが、「成立した利用促進法は、内閣府に中央省庁を横断して議論する会議を設け、家庭裁判所の監督体制の強化を含めて制度を設計し直し、推進していく仕掛けを作った。」ので、さあ「介護職や福祉職といった後見人以外の人も意思決定支援に関わる制度構築と、家裁の改革」の議論を始めましょうと私には読むことができます。それが民主主義、法治国家というべきものではないですか。それとも単なる政治的プロパガンダなのでしょうか。

サービス供給充実を 新井 誠中央大教授(民法)

 成年後見制度が2000年に始まって16年たった。しかし、サービスの供給はいまだ質・量共に貧弱な状況だ。認知症高齢者や精神障害者など制度を必要としている人たちが増加傾向にあるのに、サービスがほとんど届いていない。一方で、後見人による財産の着服や横領が増えている。成立した利用促進法は、内閣府に中央省庁を横断して議論する会議を設け、家庭裁判所の監督体制の強化を含めて制度を設計し直し、推進していく仕掛けを作った。会議での議論を実際の政策に反映していけるか。国の本気度が試される。


時代逆行的な法律だ 佐藤彰一國學院大法科大学院教授(民事訴訟法)

 家庭裁判所の過重負担に具体的な改革方針を示さないまま成年後見制度の利用を推進しようとしており、障害者権利条約を批准した国としては特異で時代逆行的な法律だ。意思決定支援をスローガンに掲げながら後見人の権限を強め、認知症高齢者や精神・知的障害者など自らの希望を明確に他者に伝えることが難しい人たちの思いがないがしろにされるケースが増えることを懸念する。介護職や福祉職といった後見人以外の人も意思決定支援に関わる制度構築と、家裁の改革にまずは力を入れるべきだ。

成年後見促進法2016年03月24日 07:27

衆議院内閣委員会ニュース
平成 28.3.23 第 190 回国会第8号
3 月 23 日(水)、第8回の委員会が開かれました。

1 ①成年後見制度の利用の促進に関する法律案起草の件
 ②成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案起草の件

・①について、田村憲久君外4名(自民、民維ク、公明、おおさか、結集)から、起草案を成案とし委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出され、提出者大口善徳君 (公明)から趣旨説明を聴取しました。
・②について、田村憲久君外4名(自民、民維ク、公明、おおさか、結集)から、起草案を成案とし委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出され、提出者田村憲久君 (自民)から趣旨説明を聴取しました。
・提出者大口善徳君及び最高裁判所当局に対し発言がありました。
・①について、衆議院規則第 48 条の2の規定により内閣の意見を聴取したところ、加藤国務大臣から「特に異議はない」旨の発言がありました。
・①について採決を行った結果、賛成多数をもって起草案を成案とし、これを委員会提出の法律案とすることに決しました。
(賛成-自民、民維ク、公明、おおさか、結集 反対-共産)
・②について採決を行った結果、賛成多数をもって起草案を成案とし、これを委員会提出の法律案とすることに決しました。
(賛成-自民、民維ク、公明、おおさか、結集 反対-共産)

(発言者及び主な発言内容)
島 津 幸 広君(共産)
・障害者権利条約の趣旨に鑑み、現行の成年後見制度を見直す必要性があると考えるが、提出者の見解を伺いたい。
・障害者自身の意思を尊重する観点から、障害者の意思決定に対する支援を行う必要性があると考えるが、提出者の見解を伺いたい。
・家庭裁判所の業務の増大や人的体制が厳しい状況にある中で、本法律案がどの程度の実効性を有するのか、提出者の見解を伺いたい。

http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/News/Honbun/naikaku19020160323008.pdf/$File/naikaku19020160323008.pdf

成年後見制度利用促進法案2016年02月22日 22:23

成年後見、医療行為の同意可能に 自公が今国会に法案
日本経済新聞 2016年2月22日

自民、公明両党は判断能力が不十分な人にかわり後見人が財産などを管理する「成年後見制度」の普及に向け、今国会に法案を提出する。現行制度では後見人の権利として認めていない医療行為の意思決定への関与も可能にする方針。国や自治体に利用促進のための基本計画をつくることも義務付ける。民主党など野党も賛成する方向で、年度内成立をめざす。
 与党がまとめた「成年後見制度利用促進法案」は、財産管理など法律行為への支援が中心である現行制度より、日常生活にかかわる支援に範囲を広げ、制度利用を促す。本人の意思能力が無い場合、手術や延命措置をおこなう判断を後見人に委ねられるようにする方針。死亡後の事務範囲も拡大することを検討する。
 法施行後、安倍晋三首相を議長とする「成年後見制度利用促進会議」を設け基本計画を策定。制度の利用状況などを検証する。現行制度では被後見人になると選挙権などの権利や資格を制限するが、撤廃できるものを検討する。

つばさ基金設立に寄せて2015年09月27日 10:00

つばさ基金設立に寄せて

私の10数年間の成年後見人活動でいただいた報酬で100万円のつばさ基金を設立しました。
資力の乏しい方の成年後見制度活用に生かしていただければと願っています。
以下は、今から9年前に書いた文章です。(2015.9.25)
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私の「さとうきび畑」

ざわわ ざわわ ざわわ 広い さとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ 風が 通りぬけるだけ

この曲は、皆さんご存知の「さとうきび畑」です。フォークシンガーの森山良子さんが歌っています。「さくら」を歌った森山直太朗さんのお母さんです。
森山良子さんが初めて歌ったのは、1969年ですから、もうかれこれ40年も昔の話しです。
私も若い頃、「この野原いっぱい」「今日の日をいつまでも」と言ったLPレコードを買い集めたことがあります。「さとうきび畑」も知っていました。
でも特別の意味を込めて聞いていたのではありません。

 今年の5月3日憲法記念日に、車椅子の服部一弘氏が経営する横浜MM21の近くにあるアニミという小さな喫茶店で、車椅子のサックス奏者:渡部昭彦氏のミニコンサートがありました。私も、誘われて参加しました。最後に演奏されたのが、この「さとうきび畑」でした。今度は、特別の意味を込めて聞きました。そして渡部昭彦氏の平和を願う思いに触発されました。

ざわわ ざわわ ざわわ 広い さとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ 風が 通りぬけるだけ

むかし 海の向こうから いくさが やってきた
夏の ひざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ 広い さとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ 風が 通りぬけるだけ

あの日 鉄の雨にうたれ 父は 死んでいった
夏の ひざしの中で

 「さとうきび畑」は、あの沖縄戦を歌った反戦歌です。私の父親の弟つまり叔父もあの沖縄戦で戦死しました。渡部氏は、沖縄でこの曲を演奏してきたそうです。
出来たら今年の8月9日、長崎でも演奏したいと言ってました。

 私は、1944年(昭和19年)3月19日に東京の下町、深川に生まれました。その深川は、敗戦の年の1945年(昭和20年)3月10日に、アメリカのB29による無差別爆撃を受けます。大空襲です。深川は、全面焼け野原だったそうです。私の家も焼けます。
「疎開」、この言葉はもう死語になってしまったかもしれません。「疎開」とは、空襲を避けて地方へ引っ越すことです。私たちは、母方の祖父たちがいた横浜に疎開します。
その横浜にも、1945年5月29日に空襲があります。私たちはまた焼け出されたそうです。
ですから、戦争は嫌いです。

 私が、最初に渡部昭彦氏に出会ったのは、2004年の秋、MM21の広場で行なわれたある労働組合の祭典でした。出会いを作ってくれたのは、八王子に住む同じ車椅子の看護師:櫛田美知子さんでした。
櫛田さんが、岐阜から八王子に移り住むきっかけに私は少しだけ関わっています。この労働組合の議長もたまたま知り合いでした。出会いが出会いを呼んでいます。

 渡部氏は、全国で演奏活動を行なっています。いつの日か世界平和を願って、テロで廃墟になったニューヨークのグランドゼロに立つ夢を抱いています。
渡部氏は、毎年四国小豆島の特別養護老人ホームに行きます。その特別養護老人ホームの利用者の一人からグランドゼロでの演奏協力の申出を受けたそうです。これが夢の実現に向けて、一歩を踏み出すきっかけになったようです。夢の実現のため渡部氏と櫛田さんはプロジェクト01(ゼロワン)を設立しました。ニューヨークでの演奏は、2006年10月10日から15日間の予定です。私もこの企画に関わり合いたいと思っています。

 実は、私は4年程前から成年後見の補助人の仕事をやってきました。資力がないため引き受け手がないということで、ボランティア覚悟で引き受けたのです。
ところが、資力のあることがわかりました。このほど、家裁から報酬として予期せぬ収入を付与されました。わずかな資金ではありますが、その意義ある使い道を考えていましたので、この企画は、私にとってとてもグッドタイミングです。
今私は、プロジェクト01(ゼロワン)の「武器を楽器に替えて」のこの企画に参画したいと願っています。
資金の一部を携えて・・・・。

2006年8月1日 須田幸隆

成年後見制度の利用促進の在り方2015年09月18日 20:47

意思決定支援の在り方並びに成年後見制度の利用促進の在り方に関する研究報告書が公開されています。長文です。拾い読みしただけですが、法人後見を重視した報告書で得心がいきます。
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平成26年度障害者総合福祉推進事業
意思決定支援の在り方並びに成年後見制度の利用促進の在り方に関する研究報告書
発行 : 2015年3月
発行者:公益社団法人日本発達障害連盟
内容 :A4版 111ページ
Ⅰ 事業の全体的まとめ
Ⅱ 意思決定支援について
Ⅲ 成年後見制度の利用促進について

http://www.jldd.jp/?page_id=2504

権利擁護のパラダイム転換と成年後見制度の変革2015年09月13日 06:50

権利擁護のパラダイム転換と成年後見制度の変革
2015年9月7日 全国権利擁護支援ネットワーク代表 佐藤彰一

1 パラダイム転換
能力不存在推定からの決別
自由で自立した個人の存在、その諸個人が織りなす社会活動、近代以降の人と社会の見方は基本的にそのようなものとして展開されることが多い。ポストモダンの洗礼を受け、主体概念のゆらぎを経験したのちも、書斎的知識としてはともかく、現実社会における議論は、それほど変わっていない。そうした中で、自立も自律もしていないとまわりから見られている人々、たとえば認知症の方や知的障害・精神障害をお持ちの方々について、私達はついつい次のような考え方をとりがちです。

「この人は、判断能力が十分ではないか、存在していない。そのために周囲のことはもちろん自分のことについても適切な判断をすることができない。その結果、社会生活や日常生活でとても困難な状況に置かれることになりがちである。だから他の人がその人に代わって、その人のことについて判断をしてあげなければならない」
このような考え方は、「能力不存在推定に基づく代行決定型権利擁護」と呼ぶことができるでしょう。世界の人々は長らく、このような考え方に基づいて成年後見制度を設計し、動かしてきました。そのような考え方・見方を前提にしたアドボカシー(権利擁護) も、そのようなものでしかありませんでした。つまり管理型、保護型のアドボカシーです。しかし、どんなに重い認知症の人であっても、その人なりの人生を生きてきた経緯があり、その人なりの思い、そして判断がありうる、いま世界はそう考え始めています 。適切な判断が自分ではできないと周囲から見られていた人々も支援さえ受ければ、その人なりの決定ができる。いま、意思決定に困難を抱える方々に対するものの見方のパラダイム転換が世界中で起きています。
このような変化は1990年台から始まっていましたが、認知症高齢者の見方では、トム・キットウッドの「認知症のパーソンセンタードケア―新しいケアの文化へ」筒井書房(2005)が有名です。(原著:Tom Kitwood, Dementia Reconsidered: the Person Comes First(1997)。障害者の世界でこのパラダイム転換を決定的にしたのは、2006年12月に国連において採択された障害者権利条約の12条の解釈をめぐって展開された議論だと言って良いでしょう。これらは、古典的な自立概念や自己決定論議に反省を迫ると同時に権利擁護の仕組みについてのパラダイム転換を世界に要求するものでした 。

権利擁護とは
権利擁護という言葉は、Advocacyに対応する日本語です。日本の福祉関係者が、これを「権利擁護」と呼び始めたのは1990年台以降です。おそらく当時の政策目標であった社会福祉の基礎構造改革と関係があったと思われますが、誰がどんな理由で使い始めたのか、その詳細は不明です。ただ、どのような意図があって「権利擁護」の訳語が使われたとしても、それは「権利」の「擁護」に留まる活動ではありません。巷間においてそのような誤解が時折見られますが、「権利」に限定して理解する見方は特殊日本的であると言って良いでしょう。ちなみに、アドボカシーの理解については、次の本が良くまとまっています。小西加保留『ソーシャルワークにおけるアドボカシー―HIV/AIDS患者支援と環境アセスメントの視点から 』ミネルヴァ書房(2007)。
私は、年齢・社会的属性・障害など、理由は様々であるにせよ、何らかの事情によって自分の思いや意見を他の人に伝えたり主張したりすることができず(あるいは伝え方が弱く)、そのために社会生活を営む上で困難を抱えている人たちの声を、人や社会に伝える活動を権利擁護と理解してます。代弁活動が典型ですが、その究極の姿は、ご本人が自分で自分の思いを他人や社会に伝えることができるようにする支援活動であり、そのような活動はセルフアドボカシーと呼ばれています。


2 成年後見制度
導入の経緯
2000年に始まった日本の成年後見制度は、明治以降大きく変わることのなかった旧制度だった禁治産制度を、介護保険の導入に合わせて変更したものです。それまでは行政による「措置」で実施されていた福祉サービスの提供が、介護保険の導入により「契約」ベースに移行したため、介護支援の必要な高齢者の方々には契約行為など法律上のやりとりについての代理・代行が必要だと考えられたわけです。その後、2003年の支援費制度の導入に伴い知的障害者や精神障害者の領域でも同じことが生じました。しかし、厚労省は、基礎構造改革の当初、成年後見制度だけを念頭に置いていたわけはありません。成年後見の利用が必要な人もいるけど、社協の日常生活自立支援事業(当時は、地域権利擁護事業と呼ばれていた)の利用も大いに考えていたようです。また、施設利用などは、家族の契約代行も公に認めていたし、これは現在も事実上続いています。

伸び悩む自立支援事業
ところが、当初の期待とは裏腹に、日常生活自立支援事業の利用は大きく低迷しています。平成26年3月の統計では、全国での利用契約者数は約4万4000人弱であり、これは同じ時期の成年後見制度(法定後見)利用者数約18万2000人を大きく下回っています。なぜ日常生活自立支援事業が伸びないのでしょうか。社協の「やる気」を疑問視する見解もありますが、もともと「判断能力の低下」した高齢者の利用を予定していながら、「契約能力の審査」を要求する制度の構造自体に、設計面での検討が弱かった面があるのです。つまり、審査実施にあたる社協の関係者、そこには地元の法律専門職が多く関与してると思いますが、その人達が、判断能力が低下しているのであれば契約は締結できないと固めに意思能力(判断能力)判定を行い利用申請を却下していたのではないかと思われるのです。現有能力を活用しようという制度であったのですが、「能力不存在推定」が無意識のうちに働いていたのです。意思能力は、やろうとしている契約内容ごとに柔軟に判定してよいのですし、現に成年後見制度の中の後見類型ですら、日常生活面では、ご本人の判断能力を尊重しているのですが(民法9条但書)、審査実務にあたった法律家あるいは社協の中の見解が、このことを硬直に理解していたのではないか、そのことが利用の低迷に大きく影響しているのでないかと思われます。こんな状態では、セルフアドボカシーなど、およそ視野には入りません。
施設を追い出される?
前述のように、福祉サービスの利用のために導入された成年後見制度ですが、この制度の存在が逆に福祉サービルの利用継続を阻害する事態も生じさせています。制度発足以前には、なんの問題もなく利用できていた施設であったにもかかわらず、後見制度の周知に伴い、成年後見人をつけないと施設の利用契約を継続しないと主張する施設があちこちで現れたのです。そのことを劇的に示したのが、平成18年度の成年後見制度の瞬間的増加でした。前年である平成17年は、約1万8000件の申立だったのですが、この年だけ前年に比べて一挙に1万件以上の申立増加があったのです。その背後には、ある国立系機関が本人名義での契約継続を拒否し、成年後見人との契約を強要したという事情があると言われています。施設利用ができなければ、ご本人の命に関わると心配した家族会が、やむなく全国で一斉に成年後見申立を行いました。それが平成18年の利用増であり、翌年は、沈静化しています。このような例は極端ですが、利用を拒否したい高齢者や障害者を施設から追い出す、あるいは受け入れない口実に、成年後見の利用をあげる施設関係者はいまでも存在していて、時折、耳にします。

3 ノーマライゼーションのはずだった。
禁治産から変わったもの
禁治産制度と比較して、成年後見制度は、いくつかの改革を行いました。たとえば、民法の行為無能力者制度を制限的行為能力者に変更しています。これは、単純化して説明しますと、契約を行う能力はない人だと「判断能力の低下した方」を位置づける(行為無能力)のではなく、契約はできるが、取り消される可能性がある状態での契約しかできない人だと位置づけた(制限的行為能力)わけです。あるいは、補助制度と任意後見制度を導入じました。補助は、禁治産の時代にはまったく見られない柔軟な類型ですし、任意後見は通常代理を判断能力低下時に延長したようなものです。これらはご本人に能力があることを基本に置いています。任意後見には取消権はありませんし、補助利用はご本人の同意が要件です。そして、非常に大きな改革として特筆すべきは、法定後見人である後見人・保佐人・補助人がその職務を実施するにあたっては、利用者ご本人の意思に配慮すべきであるとの規定が民法の中に新設された点でした(858条)。これらの諸点をみれば、禁治産に比べれれば、成年後見制度は、はるかにノーマライゼーションの方向へ向いたものであったと評価されることになります。能力不存在推定は、法律の上では、改革が計られたわけです。しかし、その改革は後見人などの同意権・取消権と代理権を基本においた代行決定型の枠組みの中で企画されたものでした。

代行型の運用
法律が変わっても、運用はどうでしょうか。制度発足後の利用が圧倒的に後見類型に偏っていること(申立の9割程度)、制度利用にあたってご本人の現有能力を加味した個別的なものにすることが現実には難しく、「後見・保佐・補助」を類型的・定型的に利用することが多いこと、利用の期間限定が事実上存在せず、いったん利用が開始されるとご本人が死亡するまで無期限に利用が継続することなど、いくつかの課題があることはすでに専門家のあいだで指摘されていたところです。さらに、2014年に国連の障害者権利条約を日本は批准しましたが、その過程で、日本の制度の基本的な建付けが行為能力の制限を伴う保護主義的な代行決定の枠組みで設計され、そのことに伴う社会的な排除作用(銀行口座の取扱いや欠格条項など)があることについても、ようやく問題が認識されはじめているところです。しかし、その改革のための検討が日本国内で充分に行われているとは言いがたいように思います。とくに取消権の廃止(行為能力制限の改革・撤廃)については、むしろ法専門職のあいだに根強い反対意見が見られます。
能力はあるのかないのか・隠蔽される課題
現在の時点で言える日本の成年後見制度の基本的な問題点を指摘しますと、ノーマライゼーションとは言いつつも、一方で、ご本人に判断能力がないことを制度利用の前提にしつつ、他方で、ご本人の意思(つまり判断)に配慮することが同時に求められていることの「わかりにくさ」が未整理のままであることです。
障害者権利条約に対する日本国内の関心は高まりつつあります。代行決定からご本人の意思を尊重した自己決定・意思決定支援への移行が世界的潮流であることは、もはや周知のことがらになりつつあると言って良いでしょう。日本の司法書士会、社会福祉士会は、すでに意思決定支援を成年後見に組み入れる考え方を公表しているほか、日本弁護士連合会でも意思決定支援に関わる法制度の検討を始めていると聞いています。どんなに重い認知症の方であっても、あるいはどんなに重度の知的障害のある方であっても、その人なりの意思や判断があることを前提にした現行制度の再整理(能力存在推定と言う)が行われなければならないし、日本はその方向へ向かっていると評価したいところです。その際、大きな論点になってくるのは例外的な代行決定制度を残すのか否か、残す場合の制度的な位置づけをどうするかになるはずです。

しかし、国会においては、成年後見制度の例外的な残置ではなくて、積極的な利用拡大を推進しようとする立法提案の動きがあります。代行決定の制度として作られているものを、さしたる法制度の改革もせずに意思決定支援の制度であると説明し、その積極的拡大利用をすすめることは、国民の目を欺くと同時に、現場の真摯な努力を汲み取ることなく問題や課題を隠蔽する行為であると言わざるをえません。権利擁護活動に従事してきた人間として、大きな懸念を抱いています。

4 成年後見制度の現実
成年後見制度を意思決定支援の枠組みへ変革していく作業は必須のことと思いますが、その作業を進めるにあたって、日本の現行制度が、すでに制度疲労を起こしていることに留意する必要があります。それは身上監護の未整備と、後見監督業務の機能不全です。
身上監護の未整備
身上監護の未整備とはなにか。「取消権や代理権を使って、ご本人を救済しよう、権利擁護をしよう」、それがたとえ代行決定ではあっても「ご本人の意向に沿った支援がなされなければならない」。民法858条に言う「本人の意思の尊重」はそのことを意味しています。
しかし、本人意思の尊重と言っても、どうすれば尊重したことになるのか、条文上はなにも書いてありません。さらに、本人の意向に沿っているかいないかを、どうやってチェックするのか。また、本人の意向に沿っていない時に、成年後見人などの支援はどのように評価されるのか、現状ではなにも分からないのです。そういう状態であるから、場合によってはご本人の意向に沿わない後見支援が行われることも当然にありえます。
たとえば日本の成年後見人には、代行決定としての居所指定権(どこに住むのかを決定する権限)はないと理解されていますが、施設の利用契約は結ぶ代行権限がありますから、事実上、どこに住むのかを決めていることがあります。そんな中で、嫌がるご本人を閉鎖的な施設に入れて、後見人も家族も会いに行かない。預貯金の通帳だけを後見人が管理している。そんな例をあちこちで聞きます。それでも成年後見人が解任されることはありません。
他方で、ご本人の意向にそった住まいを探して苦労する成年後見人も存在します。自宅や病院以外の経験のない高齢者や障害者の方に、未経験の住居選択を迫ることは自己決定の支援にはなりません。そこで、ご本人に経験をしてもらうこと、そして試行錯誤を繰り返しながらの意思疎通を試みることが必要になります。失敗しても支援を打ち切らない、自己決定を支援するが自己責任は追求しない。意思決定支援には、そうした支援が必要なのです。しかし、このような支援は、代行決定ではないので裁判所から業務としてはほとんど評価されません。そのためになかなか工夫の蓄積や共有が進まないのが日本の現実です。
また、日本の後見人には医療同意権はありません。しかし、医療の現場では、Informed Consentに始まり、最近のShared Decision Making にいたるまでご本人の意向を確認することが基本的な流れとなっており、その中でご本人の意向を確認する活動が必須のものとなりつつあります。ご本人の意向が確認できないとして事実上の代諾(近親者による事実上の代行決定)で対応される場合がありますが、ここでも成年後見人が、たとえ代行決定権はなくてもご本人の意思決定支援をすることはできます。ただ、これも必須の職務であるとは理解されておらず、実際に支援に当たる後見人の工夫や苦労に対する評価は充分ではありません。
いずれにせよ、身上監護の領域において、どうすれば、ご本人の意向に沿った支援ができるのか、そのことの検討や工夫が、成年後見人になる人たちの腕の見せどころであり、そのために成年後見人になった人たちへの支援や社会環境整備、特に代行決定の仕組みに対する根本的な見直しが必要ですが、充分な検討や改革がなされずに、制度的な利用だけが促進されようとしているのです。むしろ、法人後見の利用や個人後見人を権利擁護の観点から支援するための各種センターの拡充が有効な手段として先行すべきだと考えますが、社会的に十分な援助が、そのような組織に与えられているとは言い難いのが現状です。

財産管理の機能不全
次に財産管理での機能不全が指摘できます。成年後見は家庭裁判所の所管です。本来、裁判所の仕事は裁判をすることです。裁判が終われば、裁判所の仕事は終わるのが理念的には本来の姿のはずです。しかし、成年後見制度にあっては、裁判所が裁判(審判)をした後も、裁判所の仕事として監督業務が残り、ご本人がお亡くなりになるまでずっと続くのが日本のいまの運用です。これを裁判所では、管理継続案件と呼んでおり、毎年1万件を超える規模で増えています。平成26年度の統計では、前述のように累積数が18万件を超えています。管理継続案件は今後も増え続けるでしょう。
年々、管理継続案件が増え続ける中で家庭裁判所の監督業務が負荷過剰になりつつあります。そのため家庭裁判所もさまざま工夫を行っています。その最近の姿が、後見支援信託の利用です。これは通常の民事信託とは異なり、裁判所が職権で選任した監督人あるいは共同後見人により、被後見人の財産をチェックし、不要不急の財産はすべて信託銀行に預け替えて、以後は家裁の許可がないと引き出せないとする仕組みです。この運用は財産保全ならびに家庭裁判所の監督業務の負担の軽減を目的としていることは明らかで2012年にスタートしました。当初は家族後見人の新規案件だけが適用対象でしたが、2015年の現在では、対象が一定の財産のある案件全体に拡大しつつあります。これは家裁の負担軽減を考えれば自然な動きです。また、被後見人の財産を保全する目的のみから見た場合、言ってみれば預貯金は塩漬けですから、後見支援信託が効果的な方法であることも否めないところです。しかし、被後見人の財産はご本人の意向を汲みとったうえで、ご本人にとってよりよき生活の実現のために使うことが許されなければならないものです。そのために成年後見人を選任しているのです。とくに障害者の成年後見の場合には、支援期間は長く続きます。生活の変化もあります。財産を保全するだけではご本人のための後見利用にはなりません。財産管理においてもご本人の意思決定支援は必須なのですが、いまの日本の家庭裁判所は、そこまで手当をする余裕がなくなっているように見えます。

5 どうするか?
では、今後の改革に向かってどのように考えれば良いのでしょうか。2点ほど指摘します。

後見監督庁の夢:
家庭裁判所が置かれている過重な負担、しかもそれは裁判所が本来的に担う業務とは異なるものであるにも関わらず担わされているとすれば、後見監督業務を家裁ではなく他が担うことが模索されなければなりません。いくつかの国では行政機関がそれを担っており、日本でも後見監督庁(Office of Public Guardians)あるいは意思決定支援庁(Office of Supported Decision Making)が検討されるべきでしょう。しかし、しかし今の財政難といわれる国家事情の中で、そう簡単に新しい行政機構ができるとも思えません。だとすれば、しかるべき行政機関が設置されるまでの中短期的な施策としては、意思決定支援に習熟した機関が法人後見を担うこと、そして後見人をはじめとする支援者などを権利擁護に向けた方向でリードする方向が現実的なのかと想像しています。地域の権利擁護の拡充、つまり、社協やNPOの活性化が重要です。

多様な支援ツールの開拓
また、成年後見以外の制度や場所で意思決定支援が行わなければなりませんし、開発されなければなりません。信託、任意後見はもちろんのこと、契約ベースでの日常的財産管理の工夫、あるいは高齢者・障害者の孤立化を防ぐための日常的な地域の見守り活動など、さまざまな支援が工夫されていくべきです。社協の日常生活自立支援事業なども再開発されてよい制度です。そうした工夫を重ねたうえで、仮に代行決定の仕組みが残るとしても、それは支援の枠組みとしては必要悪であり最後の手段として位置づけられるべきものです。こうした認識と姿勢を国家レベルで見せなければ、障害者権利条約を批准した国であるとは名乗れないことになるし、いま日本では、批准国としての自覚のある努力が重ねられていると信じたいところです。

「この記事は、2015年5月22日に内閣府の障害者政策委員会に参考人として招かれたときに述べた意見をベースに大幅に加筆・修正したものです。」

佐藤彰一
全国権利擁護支援ネットワーク代表、国学院大学教授、弁護士
 法律系の大学で民事裁判や弁護士に関わる科目(民事訴訟法など)を教え、福祉系の大学でも権利擁護関連科目を教えています。2000年より弁護士として障害者とそのご家族の権利擁護活動に従事。2008年より全国権利擁護支援ネットワーク代表を務めています。権利擁護とは、成年後見や虐待防止、社会的排除など、なんらかの事情で自分の思いや意見を他人に上手く伝えることができないために、社会生活上、困難な環境にある方々の、利益や思いを代弁すること、もっと言うと、自ら主張できるように支援することです。

法人後見2014年09月21日 14:29

立法過程からみた法人後見の制度趣旨
横浜国大大学院 西森利樹

西森論文からの引用です。
日本社会福祉士会は、(a)(b)の見解に立っています。
私は、経験から公後見の必要性を感じていますので、特に(e)(f)の見解を支持します。
一方で、佐賀県社会福祉士会が突出して法人後見に取り組んでいるのに関心を持ちます。
http://www.jacsw.or.jp/12_seinenkoken/juninjokyo/1402.html
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 成年後見制度において法人後見が明文で許容された後においても、法人後見の意義、役割や活用のあり方(以下、「法人後見の役割等」とする)の理解の仕方は論者により差異がある。各見解は、法人後見の役割等を限定的に捉える見解と限定的に捉えない見解に大別しうる。 限定的に捉える見解は、主に、成年後見人が個人の場合と法人の場合とを対比する。まず、(a)法人後見は本来望ましいものではなく、後見は個人的になされるべきであり、法人後見は個人の後見人が確保出来ない場合にやむを得ず法人に委託する趣旨とすべきとの見解がある。次に、( b ) 成年後見人は個人としてその人の生活に寄り添い、「個」が「個」として成年被後見人等が望む生活を支え権利を擁護する人であり、個人後見が基本的スタイルであるべきで あって、法人が扱う事例は例外的な事例とする見解がある。ただし、(c)成年後見人は個人が原則であると解しつつも、受任依頼の急増や家庭裁判所の法人後見の積極容認・推奨、困難事例の急増などから、法人後見を積極的に運用する考え方に変わりつつあるとの見解もある。また、(d)法人後見の役割等の捉え方は定かではないものの、法人が受任する場合として、成年後見が長期になることが予想される場合、多数の財産が分散している場合、関係者の対立が激しく個人では対応できない場合、低所得者に対し専ら福祉的観点から後見を必要とする場合を挙げるものがある。
 これに対し、限定的に捉えない見解には、(e)大陸法上の国家後見又は英米 法上の公後見人制度のような公的支援体制が不備なわが国では、法人後見は不可欠であり、親族外の第三者後見人の中核的な役割を果たすとする見解がある。また、(f)法人後見の活動状況を成年後見の「社会化」の重要なバロメーターとする見解がある。次に、(g)知的障害者の長い一生を支えるには、公共性に裏づけられた安心できる基盤を持つ法人による成年後見が求められて いるとの見解がある。また、 (h)法人後見のメリットからすれば、従来の「個人後見が後見の基本スタイル」とのスキームから脱却し、個人・法人の両メ ニューの設定及び多様な法人類型の保有により、高齢者・障害者の多様なニーズに対し適切な権利擁護の実現が図れるとの見解がある。 さらに 、( i ) 東日本大震災を受け、被災地で成年後見人を確保する手段として、社会福祉協議会等を受任者とする法人後見を活用することが求められるとするものがある。
 成年後見人は、利用及び成年被後見人の支援に必要不可欠であり、誰が成年後見人になるのかは実際の支援のあり方にも影響を及ぼす。そのため、各見解は、結論及び根拠は異なるものの、いずれも適切な成年後見人の確保と支援の適正さを図り、制度の実効性を確保しようとするものであろう。また、法人後見の役割等に関する見解は、成年後見人を個人が原則であると捉え、法人後見の役割等を限定的に捉える見解を嚆矢とし、限定的に捉えながらも法人後見を積極的に活用しようとする見解が主張され、さらに、成年後見の社会化や 法人後見のメリット等から、法人後見の役割を限定的に捉えず、より積極的に捉える見解が主張される方向で展開してきたといえよう。 上記のように、法人後見の役割等の捉え方に関し、諸処の見解がある。また、 成年後見人の受任状況からすれば、法人後見の活用はいまだ十分ではない。で は、そもそも、なぜ法人後見は制度化されたのであろうか。現行法は、成年後見人選任の際に、家庭裁判所は利害関係等を考慮すべきことを規定するのみである(民 843 条 4 項)。また、立法担当者は、法人後見の明文化の理由として、 高齢者等の多様なニーズへの対応及び後見等の態勢に関する選択肢の拡大による後見体制の拡充を挙げている。そのため、法人後見の役割等は、条文及び立法担当者解説からは必ずしも定かではない。そこで、本稿は、法人後見の役割等を考えるにあたり、立法時の議論における法人後見の制度趣旨を検討する。